晴天に恵まれたゴールデンウイーク

 今年のゴールデンウイークは、東京では連日晴天に恵まれ、日頃なかなか出来ない庭仕事や、地方から上京した友人との楽しい語らいやセミナーへの参加、その間をぬっての読書など、盛りだくさんの充実した時間を過ごすことが出来た。

 

 その中でも今回の読書は、古代の歴史関連のものを2册と、珍しく小説を読んだ。古代史と重複する小説で、飛鳥時代の女帝持統天皇と夢を読み解く力を持った女白妙の数奇な運命を描いた『朱鳥の陵』。著者、坂東眞砂子さんの小説を読むのは初めてだったが、文章の優れた構成力と言葉の巧みな使い方に感動した。

 漢字にルビがふられているが、各皇帝や夫々の役職や立場の読み方、地名なども全て当時の呼び方になっているので、これがなかなか大変だった。坂東さんは高知県のご出身で奈良女子大で学び、卒業後はミラノ工科大学でディザインを学んだというユニークな経歴をお持ちの方だ。更にショックだったのは、1年前に彼女は既にお亡くなりになっていたことだった。